タダ橋でのジャックナイフ事故。
自分で撮影した画像と勝手に頂いた画像と動画と私見。

2015年9月7日 横浜ベイブリッジ下のR357(通称タダ橋)、本牧から大黒ふ頭方向でジャックナイフ事故。
頂上付近から大黒ふ頭より50~100m先の地点。
 
TwitterとYouTubeで検索した画像を引用しています。




ジャックナイフ_6962

ジャックナイフ_449

ジャックナイフ_798

ジャックナイフ_6590

私の推測。

頂上を過ぎてトレーラーに押されてジャックナイフした模様。
おそらく、排気ブレーキを入れっぱなしにしていた所為で、
 トラクターヘッドの後輪タイヤがグリップを失い、
フットブレーキとトレーラーブレーキの制御外になり 事故を起こしたのではないかと、私は思います。
こうなるときは一瞬なのでコントロールしようと思うまもなくこうなったと思いますが。

友人は東京の大雪の夜、凍結した首都高6号線下りうんこビルら辺でジャック、
諦めて全部の操作をやめたら奇跡的に車両姿勢が回復して無事を得たと言ってました。
高架下に転落するんじゃないかと思った、と言ってましたよ。
(彼は排気ブレーキは使わない男です)

雨や雪道、路面の荒れているところでは排気ブレーキはオフにしましょう。
二段階の強弱があるなら、2は普段から使わないこと。

大型けん引の新人さんで排気ブレーキ(或いはリターダー)を使っている人が多いです。

多いです。

2トンであれ、大型であれ、常時入れっぱなしにしてても問題にならない所為か
使いこなしていない人が多いですが、気をつけましょう。
燃費も悪化しますよ~、この業界で気にしてる人はいないと思うけど。。。。

アクセルをパーシャルにしてれば良いけど、アクセルを戻すと同時に制動かかる。
つまり、加速と減速を常にやっていて惰性で走ってる時間が殆ど無くなる。
よって燃費は悪くなる。

私の2トン4トン時代は排気で黒煙が上がって箱が汚れるのが嫌でした。
洗車を週一ではやってたけど汚れるのが早い。
燃費競争をやってた時期でもあって、4トンで6.7km/l前後で走ってました。
目標7km/l。
それなので、急制動が必要な時以外は排気ブレーキをオンにしないで手動ブレーキとして使っていました。

2トン車に初めて乗ると、排気ブレーキの作動オンが如何にもトラックっぽい。
2トンではエアブレーキは無いから余計に使いたくなります。
ステップアップして大型に乗ったり、いきなり大型や大型セミトレーラーという人もいますが、ご注意してください。
自分的には大型セミトレーラーで排気ブレーキを使うシチュエーションってあんまり考えられないですね。

トラック(単車)で峠道で下り坂で使うのはありです。
ただ、だからって早く下る為に使うという発想は無しですよ。
単にエンジンブレーキで下りれる速度に保険で使うというような考え方が良いと思います。

私は海コンで空荷の時だけ、箱根越えをします。
その時には排気もリターダーも使いません。
使わないのに、ブレーキが焼けるなんてことは無いんですよ。
ブレーキが焼けるから使うんだ、そういうのは詭弁です。
へたくそのいう事です。
もし重量があるのなら、ルート設定、運行計画に誤りがある。
つまり頭の悪いドライバーだという事です。

現在はAT車が一般的です。
だからそこまで強く言うのはやや言葉が過ぎるかと思います。

誰でも運転できる車ですから、テクニックなんて要らないんですよ。
だから自分のスキルを過大評価してる人は実際に多い。

それは自分のテクニックが高いのではなく、
高価な工業製品の性能の高さであって、オフロード走行で技術を磨いたとか
サーキットに通ったとか、ジムカーナをやってたいう経験からくる磨いた技術がなくても、
簡単にその性能が出てしまうんです。

機械の性能が上がって、バランスの破綻する限界点が高くなった。
それは大多数の自動車で言えることです。
つまり、一旦破綻すれば、取り返しのつかないような加速度で衝突するという事です。
それは理解しておいて欲しいと思います。

物質の組成が劇的に向上していない。
高校の物理の元素表に新しい元素がいくつ加わりましたか?
それが生活レベルで役に立つものになってますか?

基本的に100年前と材料は変っていない。
配合と構造の工夫で多少良くなった程度です。
人間の耐衝撃性能なんて寧ろ弱くなったかもしれない。
他人の作った高々工業製品の性能を過信しない事です。

ジャックナイフに対する補助装置と云うものが
反重力システムを備えた人類の夢を詰め込んだ
宇宙の物理法則を覆すようなものなら私も安心して使いますよ。
物理法則は普遍なんです。

AT車では必要なシーンが多いと思いますが、
それがセミトレーラーなら、一考していただきたい。
安全装置が付いていってるといっても、構造的に牽引車はジャックナイフします。
そういう構造なんです。

単車(トラック)でも常に入れておかないと、安全を保てないという人は、
そもそも自分がコントロールできる速度で走っているのかもう一度考えてみてください。
荷崩れするからとかいうなら、元々速度を出しすぎてるんですよ。
保険で手動で入れれば、荷崩れの危険は避けられるし、
速度が低ければ加速重も少ないんだから、なお効果が高い。

それを考える事は他人の生命と財産を守ると同時に、
自分の生命と財産を護ります。
生活の為に働いてるだけなのに、命を懸けるなんて割りに合いますかね?

構造や知識があって尚且つ、排気ブレーキやリターダーを最大限に使おうというなら私は止めません。
というか、止めないでしょ、何を言ったところで。逆恨みされるのがオチです。
係わらないように避けるだけですよ。

安全運転の努力をしたが、結果的に事故は起きました。
そういう事なら責める人は少ないでしょうね。
でも、はじめから努力しないのでは話にならない。
止むに止まれず高速域での運行をするという事もこの業界には多い。
だから、それを承知しているならそういう場合も熟慮の上で実行することですね。

好んでハイリスクを背負うなら手の施しようはありません。

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ドライブレコーダーを搭載した普通車が何らかの原因でスピンする。
後続のトレーラーは急ブレーキをかけ、「トラクターヘッド」を「トレーラー」が「押す」。
トラクターヘッドは回転するが、トレーラーはヘッドの抵抗の分だけ方向を変えるが
慣性の法則で直線的に走る続ける。



こっちはテールスライドですね。

追記

友人と話してて思い出した事。
以前の会社の専務がオイル点検をしてた私の所にやって来た。

「ちゃんと入ってるのか!」
はいはい、揚げ足とって精神支配したいんですよね、この人。
「見せてみろ」
「お前、これ、綺麗じゃ無いか」
「オイルいつ交換した?」
ドライバーがオイル交換する会社なんですよ。だから日付をドライバーも覚えてる。
「じゃあ、お前、排気使ってないのか?」
当たり前だっての。
私の揚げ足取るところが無いんで、専務は悔しそうに去っていった。

普段から整備出来るのに、私は「機械に触ったことも無い」と逃げていました。
徐々に整備が出来るのがバレテって、
会社の整備班に取り込みをしたくて、たまにこっちに専務はよって来てたんですよね。

まあしかし、この専務が全員にこんな事をしてるわけじゃ無い。
やってれば全員が排気を使わないことを覚えるはずだ。

出る杭は打たれるというアレですな。
無能な奴の方が騙してこき使えるが知恵が働く奴は、脅威なんでしょうよ。

ともかく、自分は他のオイルの状態が分からないから見分けがつかないけど、
排気を常時オンにしてるとオイルの汚れが早いという事ですね。

要するに、排気ブレーキを常時オンにしていると、

1、燃費が悪くなる
2、オイルの劣化が早い
3、消耗部品の寿命が早い
4、加減速が激しいのでフレームがヤレル(歪む)、サスが傷むなど機械の寿命が早まる

と云う事が言えます。
自分で車両整備をやっている人なら分るでしょう。
自営業者でメンテナンスをやっていればわかるでしょう。
こういう事が分らずにそれらを無駄に使い続ける人はどういう人か。
分らない人は「会社の車」を「自分のトラック」だと勘違いしている人ですね。
自分では知識も経験も無く一切メンテナンスが出来ない人。

経営という点で見ると、こういうドライバーは会社には必要じゃない人、居なくても良い人ですね。
人財、人材、人罪で云えば、人罪な人ですね。
クビに出来ないし辞めてくれないから仕方なく雇用してますというレベルの人。
安全運転なんてして当たり前なんですね。
安全運転のために使う必要があるというなら、もう一歩踏み込んで考えて欲しい。

安全をキープする為に排気やリターダーオンにしてるんだって云う主張は決定的に間違っていますね。
会社が自分を追い込んでいる、酷使してるのが悪いんだって人の所為にする子供大人ならば、
その会社は一刻も早く止めた方が良いと思いますよ。
未来に約束された他人への迷惑かける事態を減らすことが出来ますからね。

昔聞いた話だけど、エアサスペンションが欧州で開発されたのは、
道路の痛みを少なくする為だという話です。
ソースを引用できませんが、見つけたら貼りたいところです。
商材や車両の為ではないという事です。
環境や社会への責任を考えるのか、自分が楽をする為なのか、
考え方が全く異なります。
私としても楽な方に流されやすいから自戒の念を込めて書きました。



 
許諾無しでリンクしてます、すみません(汗
2016.9.25

ここは登り勾配の最終地点だから、ASRの利きを超えて後輪が滑ってこうなったのかな?
相当アクセルを踏み込んでいたか、路面が駄目で雨が多すぎたのか?